タイトル画面 赤旧3DSで撮ろうとしたら都合上G01版になっちゃいました |
今夏は全く酷い暑さですが、いかがお過ごしでしょうか。
3DSeショップのセール前半戦もそろそろ終わりですね。折角なのでこの機会に語りたいソフトを一つ。
『CHRIMSON SHROUD クリムゾンシュラウド』
https://www.guild-series.jp/01/crimsonshroud/index.html (公式ページ)
テーブルトーク風?RPGです。私、これ気に入ってるんです。
夏の小旅行に素敵な遺跡はいかがでしょう?
簡単なあらすじ
“追跡者”を生業とする青年ジオークは、とある依頼を受けたことで、千数百年前に築かれ今では廃墟となった古の宮殿“ラハブの黄金宮”を訪れることになります。
魔物を退け仕掛けを暴き進んでいけば、いかにも訳有りな依頼はやがてとんでもない話へ。伝説の秘宝“真紅の聖骸布”とは、そして黄金宮に隠された秘密とは一体何なのでしょうか?
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このゲームのひとまずの目的は黄金宮の探索。マップから行き先を選択すると主人公一行が移動し、そこで起こったイベントや戦闘を行うことでゲームが進行していきます。
剣士であるジオークに同行するのは二人の仲間。弓使いのリッピは元盗賊でよく気が利く粋な兄貴。魔法使いのフロウはしっかり者で意思の強い女の子。三人はバランスのよく取れたチームです。
公式ページで見ることができますが、ビジュアルが中々面白いです。キャラクターはフィギュアというか駒になっていて、下画面のダイスと合わせてTRPG風味な画面なんです。インターフェースや時折挟まれる絵は繊細かつ美しく、音楽も重厚感たっぷり。栄華を誇った在りし日の黄金宮を偲ばせます。このゲーム、とにかく雰囲気が良いんですよね。遊んでいるとどこか異国の遺跡へ旅行したくなります。
このゲームにはレベルの概念が存在せず、キャラクターの基本パラメータは変化しません。ステータスと魔法は武器に紐付けられています。拾った武器を合成強化して整えましょう。
戦闘はウェイトターン制バトルです。ざっくり言えばキャラの行動順は固定されておらず、行動可能になった者へターンが回ってきます。身軽さと行動内容でそのキャラの次のターンまでの所要ターンが決まり、時にキャラ間の行動順が前後したりもします。タクティクスオウガやFFTのあれです。私WT制だいすきです。
基本的にはシンプルなRPGのこのゲームを独特な体験にしている要素の一つがダイスロールです。クリムゾンシュラウドではプレイヤーがダイスを振る場面がしばしば発生します。スキルの成否がダイスの目で決まったり、イベントシーンの結果が変わったりして、それがテキストやグラフィックと合わさってほんのりTRPG風味というか独特のプレイ感を演出しています。サイコロ投げるのなんとなく楽しい。
一周のプレイ時間はそう長くはかかりませんが、二周目以降は敵が強化されイベントも色々追加されるので、複数周回してこそのゲームです。数周遊んだことでプレイ時間23時間半のデータがあるし、私の場合1データ20時間程遊べば一段落するみたいです。
私はクリムゾンシュラウドをトータル75時間程プレイしましたが、これは2バージョン合算の数字です。
そうです。このゲーム二種類あるんです。
左:サントラCD 右:GUILD01 |
何より大きな違いは難易度です。個人的な体感では前者G01版の方が圧倒的に上です。敵の強さはもちろん、MP回復スキルで回復値を決めるために振るダイスの数すら違う!当時全てのボスを討伐し、後に遊んだDL版で拍子抜けした記憶もあったけど、今回久々にG01版を触ったら1章3戦目にして普通に張り倒されました。くやしい。任天堂さんに載ってるDL版詳細ページに「死線ギリギリの戦闘」とか書いてあるけど、DL版でその表現ならG01版なんてあの世での出来事なのでは……?もしDL版で気に入ってなお且つ歯応えが欲しくなった人はG01版も遊んでみると楽しいかもしれません。
今回この記事を書いたきっかけの一つは、今回のセールで見かけたこのゲームのサムネイルでした。eshopのサマーセールの対象ソフト一覧ページには、各ゲームのタイトルと画像一枚、価格が表示され、その他の情報、詳細は個別ページに記載されています。
このゲームに興味を引くための看板として選ばれたのは、タイトル画面でも戦闘シーンでもなく、「ラハブの黄金宮」について説明する画面でした。控えめな色合いの背景に描かれているのは朽ちた廃虚。キラキラなアイドルゲー全盛期な昨今にははっきり言って地味過ぎるし、ノベルゲームと勘違いされてRPG需要にも見逃されちゃう可能性すらあるのでは?でも多少人を選ぶゲームな気もするし媚びることはしないという選択なのでしょうか……?
ではもし選ぶならどんな画像が良いのか?それを考えるため久方ぶりにこのゲームを遊んで思い出したのは、当時の私はこの黄金宮の奥に何があるのかを知りたくて夢中で遊んだということでした。
そしてその最奥へ足を踏み入れようとした時、ふと一つの考えが頭に浮かびました。この画像の狙いが、黄金宮の噂に心惹かれるような人間を誘い込むことだとすれば?もしそうだとしたら、それはとても「クリムゾンシュラウド」らしいなぁと思ったのでした。やっぱりこの画像で正解なのかも。
恐らく意図されたものであろうこの仕掛け。何も知らずに引っかかる人がいるとすればとても羨ましいです。もしも記憶を消せるなら、私もeshop出発でやり直したい!
参考
https://www.nintendo.co.jp/titles/50010000012538(任天堂による紹介ページ)
関連
https://pinklight322r.blogspot.com/2015/05/vagrantstory.html
「ベイグラントストーリーは名作だと思う が、」(2015年5月6日)
https://pinklight322r.blogspot.com/2015/10/tacticsogre20th.html
「『タクティクスオウガ』が20周年」(2015年10月9日)
難しくてもしんどくても面白くて、そこには神秘と魅力が満ちている。私は松野さんの作るゲームや世界が大好きなのでした。